【kuacola クラウドファンディングページ】
https://www.makuake.com/project/amazake-craft-cola/
===2022年2月9日までです!!===
日本らしい甘味
アメリカで誕生してから約135年。コーラ飲料は世界中に広がり繁栄をしてきました。そして各国に伝播されたコーラはローカライズされ、独自の文化を形成しながら拡大をしていきました。例えばコーラには大切な「甘味」の部分ですが、ここにもお国柄が出ます。
アメリカの南にある砂糖生産大国のメキシコでは、サトウキビ由来の砂糖100%で仕上げたコーラがあるのは有名な話です。また、アメリカの北にあるカナダでは、メープルシロップを使用したコーラも存在します。そういった各国で入手がしやすかったり、国を代表する名産だったりするような甘味料が使用されることがしばしばあります。
さて、日本ではどうでしょうか。クラフトコーラ文化が花開いた日本では、他の国よりも更に多様な甘味料が使用されています。クラフトコーラでは国内で製造された甜菜糖やきび砂糖が使われることが多いですが、中には「甘酒」を使用したものも存在します。
甘酒を甘味料としているクラフトコーラの多くは、日本酒メーカーが手掛けています。お米の扱いに圧倒的に長けているという強みを生かし、お米の持つ甘さや香りを極限まで引き出した、まさに「日本のコーラ」と呼ぶに相応しい逸品を続々と誕生させているのです。
そして今、酒どころ新潟発の新たなお米のコーラが産声を上げようとしています。
麹甘酒使用の「kuracola」誕生!
「kuracola」は、新潟県柏崎市にある酒蔵「阿部酒造」が開発中の、麹甘酒を使用したクラフトコーラです。阿部酒造は江戸時代から217年も続いている老舗の酒蔵であり、約2世紀もの清酒製造のノウハウを生かし、この度クラフトコーラの開発に臨まれています。
「クラフトコーラを通じて新たなお客様の幅が広がれば嬉しいです」。そう話すのは阿部酒造の6代目、阿部裕太さんです。皆さんもご存知の通り、お酒には年齢制限があります。それは蔵元のご子息として生を受けた阿部さんにとっても同じことであり、子供の頃は酒蔵に入りづらく興味が持てなかったといいます。
「美味しい料理やお酒を嗜むご両親と一緒に、お子さんが乾杯できるような飲み物を作りたい。また、車社会である地方においてドライバーは居酒屋でお酒を飲めないことも良くありますが、そんな時にも酒蔵のコーラで乾杯して欲しいです」。
kulacola開発の根底には、 「未成年をはじめとする、お酒が飲めない方々と阿部酒造との接点になるような飲み物を作りたい」という強い想いがありました。
また、ユニークな材料としては麹甘酒のほか、「米山トウキ」と呼ばれる柏崎原産のスパイスが使用されています。トウキといえば根の部分を乾燥させて漢方の原料に用いることがありますが、米山トウキはかつて魔除けや厄除けの飾りとして。また、芳香剤や入浴剤として使われていたそうです。
「トウキというのは独特の香りや味わいがあるので、それをどうコーラに落とし込むかが大変でした」。そう語るのは、クラフトコーラ事業責任者である三浦眞嗣さんです。
「入れすぎるとトウキの主張が強くなって味が支配されてしまいますし、少なすぎると全体的にマイルド過ぎてしまうというか、ちょっと物足りないなと感じてしまうこともあり、その塩梅を調整するのに結構苦労しました 」。
なるほど、トウキというスパイスは私もあまり馴染みがありませんが、それが甘酒のクラフトコーラと出会うことでどういった相乗効果が出てくるのか、非常に興味が湧きますね!
kuracola徹底レビュー!
まず、kuracolaは現在2種類のフレーバーが存在します。「STANDARD」と「SPICY」です。上の画像は阿部酒造より頂いたサンプル品で、ラベルからはどちらのフレーバーか判別がつきませんが、皆さんのお手元に届く時には刷新されるとのことです。
この2種類のフレーバーに関しては、それぞれターゲット設定が異なっており、「STANDARD」はクラフトコーラを初めて飲むような方々に。「SPICY」は既にクラフトコーラに慣れ親しんでいる方々に、としています。
阿部酒造のファンにとっては新しいプロダクトとして。お子さんであれば自分にも飲める初めての酒蔵ドリンクとして。あまりお酒を飲まない私のようなクラフトコーラ好きにとっては酒蔵と自分たちとを繋ぐ架け橋として。飲む人々の立ち位置によって、kuracolaに対する見方は随分と変わることでしょう。
さて、はじめにSTANDARDをじっくりと味わっていきたいと思います。通常、甘酒を使用したコーラの場合、麹甘酒が瓶底に沈殿していたり液体自体が白く濁っていることがよくあります。一方kuracolaのシロップに関して言えば、ごく一般的なクラフトコーラの色や粘りだと感じます。
口に含んだ瞬間には柑橘やスパイス類の心地よい苦みを感じます。その後まろやかで深みのある甘味が柑橘感と一緒に口の中に広がります。甘酒感はそこまでありませんが、お米由来の優しい甘さがふんわりと主張していますね。甘さ自体は控えめな印象を受けます。
余韻には複雑な香りが口の中を漂います。そこから、一般的なクラフトコーラでお馴染みの材料の香りを引いていくと、独特な、味わったことのない香りが残ります。そしてこれが、米山トウキの香りなのだと判断がつきます。
麹甘酒やトウキという個性的な材料を使いながらも、それらはあくまで脇役に徹し、クラフト感を生じさせながらも、人々が抽象的に持っている「コーラのイメージ」に近づけようとされているように感じました。
SPICYフレーバーの方は、原材料的に見ればSTANDARDに赤山椒が加わっています。爽快感のあるピリピリとした刺激は、スパイスドリンクを飲み慣れている方々にも満足できるような味わいに仕上がっていると思います。
さて、ここで一点、要注意です。只今2種類のフレーバーについての味の説明を行いましたが、現在もkuracolaは更なる美味しさを求めて絶えずアップデートをしている状態だそう。そのため、皆さんのお手元に届く時には使用される原材料や味わいが変更されている可能性があります。
私もこの記事を執筆することが決まる前に個人的にkuracolaを支援していました。どういったものが完成品として送られてくるのか、今から楽しみで仕方ありません!
この美味しさ、予想以上
さて、幸運にも酒蔵発の美味しいクラフトコーラに出会ってしまいました。そして、そんなkuracolaを造った方々の生み出す日本酒の方にもグッと興味が湧いてきました。
現在阿部酒造の年間製造数量は230石で、一升瓶に換算すると23,000本となります。私は日本酒メーカーさんの事情について詳しくはありませんが、これは決して規模の大きな数字ではないようです。
そのため阿部酒造のお酒は販売店が結構少ないのですが、なんと近所に販売している酒屋さんを発見。早速自転車をキコキコ漕いで手に入れてきました!
阿部酒造の純米吟醸酒「あべ THE SAZANAMI 2021」です。このお酒は、米が柔らかい年だけにリリースされるそうです。酒造りには「今年のお米が溶けやすいか否か」というのは非常に重要な問題らしく、お米の固い年には「THE ARANAMI」という名前でリリースされるのだそうです。
少し白く濁った液体は、なんとも香しい果実のような甘さがたちのぼります。そして一口含んでびっくり、なんと少し発泡しているのです。もちろん後からガスを充填しているわけではなく、発酵によって炭酸ガスが生じているものと思われます。その昔、手作りコーラを発泡させるのにドライイーストを使用したことがありますが、やはり発酵の力は偉大だなあと、改めて感じた瞬間でした。
味わいはお米だけで作られたとは思えないほどフルーティーで華やかで、甘さでいえば炭酸で割ったkuracolaよりも甘いかもしれないと思うほどです。日本酒自体を久々に飲みましたが、こんなに美味しいものだったのかと素直に思いました。
そして私は思いつきました。「THE SAZANAMIとkuracola混ぜたらどうなるんだろう・・・」と。どちらも同じお米と名水を使用し、作り手も一緒。それらを併わせたらどんなシナジーが生まれるのだろうと。恐る恐る、その両者を混ぜ合わせてみました。
あ、ちょっと待ってこれ美味しすぎる
kuracolaとTHE SAZANAMIの甘さが溶け合い更に立体感のある甘さとなり、柑橘類が加えられてよりフルーティーになりました。スパイス感も加わって非常に鮮烈な味わいです。そしてそれらはお互いを邪魔することなく、見事に調和しています。久々に飲み物を飲んで声が漏れました。
思えばクラウドファンディングページのリターンの中には「コーラ割り材用オリジナル日本酒」が含まれているものがありました。kuracola用に特化したオリジナル日本酒…。考えただけで喉が鳴ります。
私は普通にシロップのみのリターンにしてしまいましたが、これから応援購入することをご検討されていてお酒が大丈夫な方は、日本酒付きのセットにされることを強くお勧めいたします!
クラウドファンディングは2月9日まで!
kuracolaは現在、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて支援を募集しています。締め切りは2月9日までですので、皆さんもぜひ支援して味わってみてください!
【甘酒クラフトコーラ】麹のコクある甘みとスパイスの刺激が融合「kuracola」
https://www.makuake.com/project/amazake-craft-cola/
現在でも目標金額の6倍もの支援が集まっており、いかに多くの方々にkuracolaが期待されているかがわかりますね。そういった面から見ても、沢山の方々がkuracolaをきっかけに酒蔵に興味を持つようになったのではないでしょうか。少なくとも私は阿部酒造を知り、日本酒の美味しさを再認識し、近所に素晴らしい酒屋さんがあることを知りました。
「若者の酒離れ」と言われて久しいですが、日本酒に関しては特に顕著に思います。 阿部さんも、日本酒というだけで敬遠してしまったり苦手意識のある方々にも、コーラというキャッチーな飲み物を通じて酒蔵の楽しさが伝わることを願っているそうです。
支援金に関しては、阿部酒造の敷地内に現在建設中のクラフトコーラ製造所の建設費用に充てるそうです。着工はすでに開始され、竣工は今年の5月下旬だといいます。
様々な事情により、酒蔵でクラフトコーラを製造するのには、実は色々な制約が存在します。そのため地元の方々が集えるような、県外からも柏崎へ足を運んで貰えるような、そんなカフェスペースを併設した製造所を新たに作り、地域に貢献していきたいといいます。
製造所の完成予想図を拝見し、お酒を造る人・飲む人・飲まない人・飲めない人が、同じ空間でみんな一緒にグラスを取り合って乾杯している姿が目に浮かびました。そんな素晴らしい未来が、もうすぐそこまで来ているのです。
【阿部酒造 リンク】
<HP>
https://www.abeshuzo.com/
<Twitter>
https://twitter.com/abesakebrewery/
<Instagram>
https://www.instagram.com/abesakebrewery_yutaabe/
※今回は阿部酒造株式会社さんより、シロップのサンプルをご提供して頂きました。この場をお借りしまして、改めて御礼申し上げます。
※本記事に掲載された写真は、阿部酒造株式会社さんに全て許可を頂きまして掲載をしております。